大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和42(あ)2254 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人Aの負担とする。

理 由

弁護人久保田昭夫、同小谷野三郎、同陶山圭之輔の上告趣意について。

第一点は、判例違反をいうが、論旨引用の判例はいずれも本件に不適切であるか

ら前提を欠き、刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。

第二点、第三点は、違憲(二八条、九八条)を主張するが、原判決は、昭和四〇

年法律第六八号による改正前の公共企業体等労働関係法四条三項を根拠とする郵政

当局の団体交渉拒否が不当労働行為に該当すると否とに拘わりなく、被告人らの本

件所為は暴力の行使としてその正当性を認めることができない旨を判示しており、

右判断は正当として是認することができる。したがつて、所論は、原判決がいわば

傍論として示した判決の結論に影響のない憲法ならびに条約(結社の自由及び団結

権の保護に関する条約第八七号、団結権及び団体交渉権についての原則の適用に関

する条約第九八号)に関する判断を非難するに帰し、適法な上告理由にあたらない。

第四点は、違憲(三八条三項、三一条)を主張するが、原審の支持する一審判決

は、所論被告人Bの所為について、同被告人の搜査官に対する自白の補強証拠を挙

示しており、この点に関する原審の判断は正当であるから、所論は前提を欠き、刑

訴法四〇五条の上告理由にあたらない。

第五点は、事実誤認、単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理

由にあたらない。

また、記録を調べても、同法四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同法四一四条、三八六条一項三号、被告人Aにつき同法一八一条一項本

文により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

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昭和四三年四月一六日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

裁判官 松 本 正 雄

裁判官 飯 村 義 美

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